Japan Association of Regional Policy

2021九州沖縄支部総会・フォーラム

2021-06-24

日時:2021 年 9 月 11 日(土)
13:00 〜 17:00
(Zoom開催)

  1. テーマ
    これからのオンライン地域交流・協働-事例「オンライン公民館」の実践から考える-
  2. 企画主旨
    2020 年春以来コロナ禍に翻弄され続ける地域政策の現場ですが、ワクチン接種が無事にいきわたるだろう 2021 年秋ごろには、地域政策の主戦場は「コロナからの復興」にフェーズが移行するのではないかと考えます。その中核となるテーマの1つは、地域交流・協働の再開による心のケアや分断の回復です。

    しかしながら、人々の意識や行動は、以前のレベルに戻ることはないと考えます。しばらくは、不要不急な外出や人との接触や会話の自粛は続くでしょう。また、近所やコミュニティにおける本当は必要だけど不要不急な対話、議論、協働も低迷する可能性があります。地域政策の現場では、この地域交流や協働活動のハイブリット化への要請が高まっていくでしょう。

    今回事例として取り上げる「オンライン公民館」は、行政やリアルな公民館が始めた事業ではなく、市民が始めたボランタリーな活動です。「オンライン公民館」は、久留米市を拠点にソーシャルビジネス・市活動等を展開する「まちびと会社 ビジョナリアル」共同代表おきな氏と中村氏が 2020 年のゴールデンウィークにスタートさせた ZOOM を使った「みんなが集まれる場」です。

    緊急事態宣言下の GW のイベントとして始まった活動でしたが、評判を呼び、多くの参加者を招きこんだことで、継続開催が決まり、2021 年の GW まで毎週日曜日に開催が続きました。この間、この公民館活動は、全国に転移し、尼崎、豊田、福津などでも開催が始まり、地域の新たな交流手段・メディアとして独自の発展を遂げ定着していきました。またリアル公民館(校区コミュニティセンター)との共同企画の開催を通じて、校区の ICT 化の機運が高まり、校区イベントのオンライン化の計画が立ち上がるなどの波及効果もみられています。

    公的な支援なども受けずに開催し続けた 1 年間を通じて、オンラインやハイブリッドな地域交流・協働のノウハウの蓄積及び課題と可能性を見出してきています。本シンポジウムでは、地域政策の視点からこの実践例を俯瞰し、今後の政策立案・展開に新たな知見を得る機会としたいと考えています。

九州沖縄支部